東京国立博物館で開催されている開山・栄西禅師800年遠忌 特別展「栄西と建仁寺」に行ってきました。
「栄西と建仁寺」特別展は、今年が栄西禅師(1141~1215)の800年遠忌にあたり、栄西ならびに建仁寺ゆかりの宝物を一堂に集めた展覧会です。
栄西(ようさい)は、平安時代末期から鎌倉時代初期に活躍した臨済宗の開祖であり、また、京都最古の禅寺「建仁寺」を開創。
栄西は最初に禅の伝統を日本に伝えただけではなく、茶の普及と奨励に勤め、日本の茶祖としても尊崇されています。
栄西の逸話として面白いのは、厳しい修行の末、真言密教の虚空蔵求聞持法を習得!
驚異的に記憶力が高まり、背が12cmも伸び、頭も次第に大きくなったそうです。
栄西の功績は素晴らしく、
- 東大寺再建に尽力。一方で、国際交流の盛んな新時代にふさわしい社会貢献をめざした。
- 禅以外に戒律、密教さらに念仏も広めるなど、多様な活動を展開。
- 28歳と47歳に2度の渡宋。万年寺の虚庵懷敞のもとで、4年間にわたる臨済禅の修行に励んだ。
- 宋から茶種を持ち帰り栽培。日本初の茶の専門書「喫茶養生記」を著し、日本の茶祖としても尊崇されている。
この展示会の最大の見どころは、俵屋宗達の最高傑作、国宝「風神雷神図屛風」
日本絵画の名宝です。
滅多に本物を見ることができなので必見です!
さらに、安土桃山時代の巨匠・海北友松筆の重文「雲龍図」伊藤若冲 の「雪梅雄鶏図」
その他、栄西をはじめとしてた建仁寺歴代の名僧の書蹟から、全国の建仁寺派の寺院が所蔵する宝物が展示されています。
こうした一級の芸術品を見ると、日本の文化の奥深さ、素晴らしさを改めて感じさせられます。
「栄西と建仁寺」特別展は、5月18日まで上野の東京博物館で開催されています。
禅宗の歴史やそれにまつわる美術品を見ることができるので、是非お見逃しなく!