カルマは自分が設定した試練
カルマとは、その魂が自らの成長のために、自分で選んだ試練です。
カルマは過去の行為を罰するために、設定された仕組みでありません。
魂は、自らを成長させるために何が必要かを判断し、それに応じた課題を人生に設定します。
魂は非常に高い視点に立って、驚くほど巧妙な仕方で自らを高めようとします。
カルマが、それを克服するにふさわしい時期と、環境の中で現れるということ自体、カルマがある高い配慮にもとずいて働くことを示しています。
カルマの解消
ケイシーはカルマ的なトラブルに苦悩している人々に対して、常に『霊の果実』を植える努力をするよう勧めました。
『霊の果実』とは、「忍耐、辛抱、隣人愛、親切、優しさ、柔和」と定義されています。
人生のあらゆる局面、とりわけ困難な人間関係や状況において、『邪悪の果実(憎しみ、怒り、敵意、不正、嫉妬)』を取り除き、『霊の果実』を植え続けるなら、ついには必ずカルマが克服されるのです。
ビジネスにおける成功とは
ビジネスに対するケイシーの態度は、一貫していました。
成功の度合いを収入の高低で判断してはならない
成功は、自分の才能をどれほど周囲の人々への奉仕に役立てられたか、その程度に応じて計らなければならない
お金を目的として働くのではなく、人々に奉仕するために働くことを求める必要がある
自分の能力や才能を人々への奉仕に役立てるかぎり、必要なお金は神が与え給う
人々に生きる希望と勇気と愛を与えるかぎり、その仕事に決して不況はない
神の仕事に不況のあろうはずがない
愛するということ
私たちがイエスの愛を真似る時、キリストの力が私たちの内に宿ります。
たとえ私たちがどのような信仰を持っていようとも、道に倒れた人に愛をもって手を差しのべるなら、私たちの内に不思議な力が湧いてきます。
この不思議な力は、ケイシーによれば、私たちの内に発動された小さな愛が、宇宙に遍満するキリスト意識の愛と共鳴し、そのキリスト意識の愛が私たちを支え、私たちを通して流出しようとすることの証だということになります。
そしてその愛が、そのまま私たちを霊の意識に引き上げるのです。
私たちが愛するという行為によって霊的世界に帰還する時、私たちはイエスが完成された道を歩むことになるのです。
霊的理想が人生を創造する
霊的理想は、私たちを霊的本源に同調させる最重要の要素です。
霊的理想に向けて生きることで、霊的次元の創造的エネルギーが私たちの人生に豊かに流れてきます。
それによって、これまで私たちの人生に現れていたトラブルや苦悩が、私たちの人生をより豊かで意義深いものにする踏み石へと変容して行きます。
私たちは、根を永遠の世界にしっかりと張りつつも、この物質世界で意義深い人生を生きることが可能になるのです。
霊的理想を見出すとは、自分の魂がその人生で実現しようと願っているところのものを明らかにすることです。
霊的理想を生きるとは、自分の人生を霊的理想の実現に向けてひたすらに注ぐことであります。
霊的理想を見出し、それを自分の人生に適用するようになると、人生がぐんと好転します。
霊的理想を実現する心構え
自分の現状を受け入れる
自分の今の状態・境遇は、自分の魂を成長させる上で、もっともふさわしい状態であることを納得することです。
自分の手元にあるものを活用する
学歴がない、お金がない、コネがないことを憂えず、自分の手元にあるものを使えば、宇宙はそこに豊かな祝福を注いで下さいます。
目の前の機会を大切に使う
目の前に与えられた機会は、宇宙が私のために備えて下さったものだと受けとめ、それを大切に活用すると、実現の機会が与えられるようになります。
機会の成長を自分の手柄にしない
エドガー・ケイシーは多くの人の命を救いましたが、それを自分の手柄とはしませんでした。
救われた人たちから感謝の手紙をもらったときでも、彼は机の横にひざまづき、神に感謝を捧げました。
この姿勢が私たちにも要求されるのです。
宇宙との豊かな交流を讃える
霊的理想を表現しる機会が増えて行くと、自分の人生が宇宙との深い交流の上に、営まれているという実感が湧いてきます。
霊的理想に生きる
エドガー・ケイシーのリーディングに、「人は、その人生で何を理想として掲げたか、またその理想に対して何を為してきたかを『造り主』に釈明しなければならない」という言葉があります。
つまり、私たちは自分の持ち得る最高の理想を見出し、その理想に対して人生を活かしている限り、何ら恐れるものはないのです。
それ以上の生き方はできないのですから。
しかもその鍵は私たちの内にあるのです。
人生の扉を開く霊的理想をぜひ自分のものにしてください。
眠れる予言者エドガー・ケイシー―あなたの魂をみがくスピリチュアル・メッセージ | ||||
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光田秀(みつだしげる)
1958年広島県生まれ。京都大学工学部および同大学院修了。政府研究機関に研究員として4年間勤務。その後、日本エドガー・ケイシーセンター会長に就任し、現在に至る。エドガー・ケイシーとの出会いは20歳の頃。『転生の秘密』(ジナ・サーミナラ著/多賀瑛訳 たま出版)を読み、霊的人生観に目覚めたことに始まる。現在はエドガー・ケイシーの功績と教えを広めるために執筆や翻訳、講演で活躍している
日本エドガー・ケイシーセンター
http://www.eccj.ne.jp/