「宇宙を味方にする方程式」小林正観

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小林正観

 

 

喜ばれ存在になる

人間は、何のためにこの世に生命・肉体をもらったかというと、それは喜ばれ存在になるためです。

数字を追いかけるためでは決してありません。

数字を追いかけるというのは、左脳の部分だけを働かせて、いかに会社の売り上げを上げてシェアを伸ばすか、を考えるということです。

これを右脳を中心として考えると、いかに自分が喜ばれて笑顔に囲まれて生きるか、という方向に考えを切りかえることができます。

 

人は一人で生きていて人、

人の間で生きていて「人間」。

 

まさに、この「人の間」で生きてこそ、「人間」として生まれた価値があるのです。

 

夢も希望もない暮らし

悩み苦しみ、苦悩煩悩がなくなると、「夢も希望もない暮らし」に至ります。

悩み苦しみ、苦悩煩悩というのは「思いどおりにしたいことが思いどおりにならない」「それをなんとか思いどおりにしたい」というところから始まります。

それは、夢や希望の始まりでもあるわけです。

ところが、今自分が置かれてる状況がものすごく恵まれているということに気づいてしまったら、悩み苦しみがなくなってしまうわけです。

その結果として夢や希望を語らなくなってしまうのです。

 

思いを持たない

ストレスは、自分の思いどおりにならないことから生まれます。

何事も思いどおりにするために、人の五倍、十倍、二十倍、三十倍努力をする。

西洋的な解決方法です。

努力して思い通りになればいいのですが、「思いどおりにならない」とストレスを溜め続けるしかありません。

その結果、体が壊れて死の方向に向かうことになってしまいます。

 

実は、この流れを改善する方法がもう一つあります。

東洋的な解決方法です。

「思いを持たない」ということです。

何かをどうしたいと思うのをやめるのです。

思い(重い)がないから軽いわけです。

 

苦しみの本質は執着

釈迦の言葉に「四苦八苦」というのがあります。

釈迦は「苦」の本質は「執着」であると言いました。

そして、この執着をなくせば、人間は悩み苦しみを滅することができる。

毎日毎日、目の前に起きてくる現象について、執着をなくそうとしていれば幸せになることができる。

その実践のことを釈迦は「道(どう)」と言いました。

この「道」は、釈迦の言った「四諦」の中に出てきます。

四諦には「苦、集、滅、道」があり、この四種類をやっていくと、人間は悩み苦しみがなくなると言いました。

 

すべてみな「空」なり

釈迦は「色、受、想、行、識」の五つの感覚レベル、自分たちが捉えて思ったことは「全部皆空なり」と言っています。

「空」というのは「ない」のではなくて、存在はするけれど色がついていないことです。

「無」は「ない」こと。

「空」はあるけれど、色がついていないことです。

「色」も「受」「想」「行」「識」(五蘊)も、その感覚レベルに自分の「評価・評論」を与えた結果、「悩み」や「苦しみ」を生むのです。

 

目の前に存在するものを大切にする

その人の人生にとっては、今、目の前に存在する「こと」「人」「物」が一番大事なのです。

「念」という字を分解すると、「今の心」と書きます。

今、目の前の人を大事にし、今、目の前のことを大事にすることを「念を入れる」と言います。

念ずれば未来が自分の思うように叶うという概念は、宇宙的には1%も存在しません。

未来的なことを「何をどうする」と考えて一生懸命やりなさいというのは、西洋文明の考え方です。

人生のテーマは、必死になることではありません。

いかに喜ばれてそこに生きているかということにあるのです。

 

「喜ばれるとうれしい」という本能

動物には「自己保存の本能」と「種の保存の本能」の二つの本能が組み込まれています。

「人間」はこれらに加え、神様から三つ目の「喜ばれるとうれしい」という本能をもらっています。

では、神というのはどういう存在かというと、「喜ばれるとうれしい」というエネルギーのかたまりが神なのです。

神はそのエネルギーを、生物界の頂点に存在する人間に付け加えたのです。

宇宙には「ありがとう、ありがとう」と言っているだけで、それがエネルギーになるという法則もあります。

うれしい、楽しい、幸せ、愛している、大好き、ありがとうと、口から出てくる言葉が喜びと感謝の言葉に満ちていると、それ自体が自分の体にとってエネルギーになると同時に、その言葉を聞いた周りの人、そして目に見えない方々をも元気づけ、勇気づけることになるのです。

 

神社仏閣はお礼を言いに行くところ

神社仏閣はお願いを言いに行くところではありません。

「お礼を言いに行くところ」です。

今、普通の状態で自分の足で歩け、自分の口で食べられて、自分の目で見ることができて、いろいろなものをたくさんいただいているのです。

それに対して「ありがとう」とお礼を言いに行くところが神社仏閣なのです。

神様は喜ばれるとうれしいのです。

すべてを喜んでいる人には、その人をさらに喜ばせる現象が次から次へと起きてきます。

 

「そ・わ・か」の法則

悩み苦しみというのを見てみると、「お金と仕事の問題」「体と健康」「人間関係」が大きな悩み事のジャンルです。

この三つの問題は「そ・わ・か」で解決できます。

「そ・わ・か」とは「掃除・笑い・感謝」のことです。

お金と仕事の問題は、「掃除」をしていればなくなってしまいます。

水回りを中心として掃除をし、特に自分が使って汚れたトイレは必ずきれいにして出てくることです。

体と健康の問題は、「笑って」いればいい。

人間関係については、感謝、「ありがとう」を言っていればいいということです。

目の前に起こる現象について、この三つを同時進行でやっていれば、悩み苦しみはすべてなくなります。

 

「笑い」の効能

なんでもいいから笑っていると、「喜ばれるとうれしい神様」を味方につけることができます。

しかも、笑っていると、免疫力がものすごく高くなるのです。

人間は一笑いで、二千個のがん細胞を消滅させることができるのです。

笑いにはさらなる効能があります。

「対じん関係」がすごくよくなります。

人間との関係もよくなるし、神様との関係もよくなるということです。

自分の力では超えられなくとても、向こうさんの力を借りると越えられるものがたくさんあります。

 

感謝すること

病気や事故は何のために起こるかというと、何事もなく普通に過ごせている日々がどれほどありがたいことかと感謝するために存在しているのです。

世の中に不幸や悲劇という事実はないのです。

幸福という名の現象もないのです。

それを自分で勝手に色をつけて見ているだけ。

色即是空、空即是色。

「空は即ち是色なり」ですから。

 

神様からの贈り物

100%神が支援に回ったとき、皆さんの生活とはどうなるのでしょうか。

それは、何も起きない普通の生活になります。

病気も、交通事故も、子供の病気も、何も起きない。

ただ、何事もなく淡々と、穏やかに普通の日々が続くことが最高の神様からの贈り物だそうです。

あれが足りない、これが足りないと言うのを「感謝が足りない」と言います。

物が足りないのではなく、感謝が足りないだけです。

本当の幸せの極というのは、何事も起きないことなのです。

特別なことが何も起きていないというのが、ものすごく特別なこと。

それを毎瞬間毎瞬間、神のプレゼントとしていただいているのです。

「今」とか「現在」のことを英語でpresentと書き、プレゼントと言います。

今こそが神の贈り物であるということです。

 

 

宇宙を味方にする方程式

小林 正観 致知出版社 2006-03-09
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by ヨメレバ

小林 正観(こばやし せいかん)
http://www.skp358.com/
1948年、東京都生まれ。中央大学法学部卒業。学生時代より潜在能力や超常現象に興味を持ち、旅行作家のかたわら研究を続け、今日に至る。年間約300回の講演会の依頼があり、全国を駆け回る生活を続けている。『宇宙を味方にする方程式』(致知出版社)、『「そ・わ・か」の法則』(サンマーク出版)、『もう一つの幸せ論』(ダイヤモンド社)など著者多数。2011年10月12日永眠。

 

 

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