恩寵は神からの支援
『恩寵』とは神の恵み、贈り物のことである。
恩寵には霊的な特質がある。
それは人間の力を超えた力、つまり、神の意図が吹き込まれたエネルギーなのだ。
恩寵は、たいてい何の予告のなく、突然やってくるものだが、やってくれば、日常の意識とは異なる、輝くような感覚で人を満たす。
そして、洞察力と、決意と、行動する強さを与えることで人を生き返らせてくれる。
恩寵は、「偶然の一致」の背後にある、ものごとを軌道に乗せる力でもある。
自分の直観に従って進んでいけば、恩寵が道を照らし、選択に影響を与える。
チャクラとは
チャクラは、エネルギーの構造をつくり出し、体の構造と調和して作用することで、人の健康と機能が保たれている。
チャクラは人を生命と宇宙の偉大なエネルギーにつなげている。
チャクラは、自己認識に至る過程で通るべき、霊的な成長の古典的な七つの段階とも一致している。
人はだれでも自分自身の人生の英雄として、さまざまな世俗的な問題や霊的な課題に向き合い、そこから学ぶことにより、多種多様な、除々に高度なものになっていく力を高めていく。
どんな問題も、どんな重圧も、霊的な学びのためのチャンスであり、そのなかで自分がもつ力の活用や悪用、乱用について理解していく。
他者に尽くすこと
他者に尽くすことは、生きていくために欠かせないことだ。
他者のために行う親切な行為はどれも、自分自身と他者の生命力を生き返らせてくれるからだ。
人に尽くすことは、霊的な理想であり、魂が求めるものでもある。
人は他者を思いやることで神に仕える。
他者との交流がなければ、霊的な目覚めのなかで成長することはできないのだ。
悟りを開いていくプロセスは、人間一人ひとりに対して、それぞれが歩んでいく道のりのなかで展開されていく。
その道のりでは、出会う人すべてが重要な役割を果たす。
人は互いの魂に対して責任を負っているということ、そして、互いのなかに存在する神を見つけ、育まなければならない。
さらに、神や天、あるいは宇宙といったものが人間の行動を見守り、記録し、それに報いるというメッセージも込められている。
神をみる
神秘主義者や聖人たちは、自分自身や他者のなかに神が存在するという意識をつねにもっている。
彼らは、祈る時も、働く時も、互いにかかわり合う時も、絶えずこのことを忘れないようにしている。
そのことを認め、自分のまわりにいる人、自分のまわりにあるものに気づくことを習慣とし、自分自身と他者のことをつねに忘れないようにすることによって、人は『力がおよぼす、目に見えない影響力』を生み出しているのだ。
人生は魂の旅である
人生は魂を高めるための英雄の旅だと信じよう。
人生の目的と人に対する思いやりを霊的に調和させるように進んでいけば、変化の嵐も切り抜けられるだろう。
嵐の背後には平安があり、混乱の下には秩序があることを理解して欲しい。
ものごとがそのように起こることには理由があるという信念、危機は乗り越えられるという信念、自分はよりよい場所へ向かっているという信念をもつことだ。
危機というものを「終わりと旅立ち」の霊的な体験としてとらえていれば、光と恩寵が運ばれてくる大切な道すじが見えてくる。
直観は人生のあらゆる選択を左右する
人は直観をもった生き物だ。
直観は自尊心とともに発達し、世の中で生き残っていく方法を学ぶ時に一緒に身についていくものだ。
霊的な人生を送ることで自尊心を高め、人生の目的を見つけることができれば、自分の生存能力にも自信がもてるようになる。
自分は生き抜いていけるという感覚、霊的な本能に基づいた感覚が、強い直観をもつためには欠かすことのできない精神的な力、感情的な力、超自然的な力を与えてくれるのである。
一人ひとりの英雄の旅の目標は、自分の直観と魂を力の最大のエネルギー源とすることだ。
天使や恩寵を信じる
天使や恩寵は作り話ではない。
それは紛れもない事実である。
天使の存在を信じ、恩寵の力を信じよう。
シンクロニシティに気づき、それに感謝しよう。
楽しいものであれ、苦しいものであれ、自分の身に起こるすべての出来事には、神の力が作用していることをうけいれよう。
人の行いにはすべて価値がある
人が行うこと、言うこと、考えること、感じることにはすべて価値がある。
目には見えない領域には、人間の想像を超えた力が宿っている。
愛情や親切な言葉、やさしい心づかいや思いやりのある行為がもたらす力は、人が恩寵のエネルギーにつけるさまざまな名前のほんの一部にすぎない。
窮地に追い込まれたり、何かに脅えたりした時にはいつでも祈りを捧げよう。
私が自分の道を見つけることができるようこの瞬間を恩寵で満たしてください。
その瞬間から恩寵の存在を信じましょう。
キャロライン・メイス(Caroline Myss)
国際的な直観医療の第一人者。神学博士。著書「7つのチャクラ」「チャクラで生きる」「第8のチャクラ」(ともに小社刊)は、ニューヨークタイムズのベストセラーリストにランクインし、日本でも大きな反響を呼んだ。世界各地で講演を行い、ワークショップを主宰し、自らのテレビ番組をもつなど精力的に活動している。イリノイ州シカゴ在住。