世界中の文明には、西欧文明、イスラム文明、ヒンズー文明、中華文明、仏教文明などがありますが、日本はどの文明に属するのでしょうか。
実は、日本は、「日本文明」なのです。
日本だけで一つの文明を作り上げている。
一つの国で、一つの文明圏を作っている。
単一国家、単一文明です。
これは、偶然そうなったわけではありません。
私たち日本人の祖先たちが危機を乗り越えながらも、築き上げてきたものです。
私たちの祖先、先輩が、築いた「日本文明圏」の日本は、世界から見てびっくり仰天するような奇跡をいくつか起こしてきました。
最古の国家としての日本
世界中には約200の国があります。
一番古い歴史を持つ国は、実は日本なのです。
2000年以上の歴史を持つといわれています。
ちなみに、第二位のスウェーデンが490年なので、日本がいかに古い国なのかわかります。
日本は、天皇を中心として、2000年以上も前にスタートしました。
それから、今まで一度も滅びることもなく続いています。
そんな国は世界中探してもどこにもありません。
世界の中の奇跡といえます。
生きた世界遺産としての天皇
国の中心である天皇は、神武天皇から現在の天皇陛下まで、ずっと途切れることなく続いています。
現在の陛下で125代目です。
国内の別の権力者に倒されることはありませんでした。
また、海外から侵略されて滅ぼされることもありませんでした。
これも、大変珍しい、なかなかありえないことです。
天皇が滅ばされなかったのは、政治権力を持たなかったからです。
政治に口出ししないで、「権威の象徴」のような役目だったのです。
明治になってからもそうです。
そのため、国民に憎まれるようなことはありませんでした。
天皇は基本的に男がなります。
これを「男子継承」といいます。
神武天皇からずっと、男の系統だけでつながっています。
125代目の現在の天皇まで、すべてがそうです。
これを「万世一系」といいます。
「125代が一系でつながっている」
これも世界の中の奇跡です。
日本の天皇は、「生きた世界遺産」だといった人もいます。
それくらい、現在まで続いていることは、尊いことなのです。
天皇陛下の祈り
天皇の仕事は、内閣の助言と承認の下、大臣や裁判長を任命したり、国会を開会したり、閉会したりします。
また、日本にとって活躍した人を集めて、ねぎらったり、外国のお客さんと食事をしたりします。
しかし、今あげた仕事よりも、もっと大切な行為が、天皇陛下にはあります。
最も大切な行為、それは、「祈り」です。
私たち日本人は、昔から、身の回りすべてのものに神が宿っていると信じてきました。
「八百万の神」といいます。
日本中にたくさんの神社があります。
神社には宮司がいて、神社を管理しています。
日本中の宮司の中で頂点に立つ人、それが、天皇陛下なのです。
天皇陛下がいちばん大切にしている事は、神様をまつること、神様にお祈りすることです。
天皇陛下の祈りは、主に次の二つだそうです。
「世の中が、平和でありますように」
「食物が、豊かに実りますように」
どちらも自分のことでなく、人々が幸せであることを願っておられるのです。
これを、一年間、365日、毎日続けておられます。
日露戦争
今から約100年前のこと、世界は欧米の国々が支配していました。
彼らは、主に白色人種で、世界中に植民地を持っていました。
そして、有色人種を差別し、奴隷のように扱っていたのです。
白色人種の国ロシアも例外ではありません。
ロシアは満州の主な土地をほとんど制圧しました。
次にねらうのは、朝鮮半島。
このまま何もしないでいれば、日本に近い朝鮮半島がロシアに占領され、国防上も非常に危険だと思った日本は、1904年2月、ロシアに戦いを挑みました。
これが、日露戦争です。
もし日本が負けて、ロシアの植民地にされていたら今ごろはどうなっていたのでしょう。
日本人は差別を受け、奴隷にされていたかもしれません。
日本は存在していないかもしれません。
それを食いとめるために、兵士たちは一丸となって戦いました。
自分の命を顧みず、国を守るために戦いました。
多くの犠牲者も出ました。
日本中が一つにまとまって、協力したから勝てたのです。
そのおかげで今の日本があるのです。
私たちは、先人たちに感謝しなければなりません。
日本の奇跡の勝利は、当時、白色人種から支配されていた有色人種に大きな夢と希望を与えた出来事であったといえます。
東南アジアの国々の独立
日本は大東亜戦争(第二次世界大戦)でアメリカに負けました。
しかし、東南アジアの人たちは、日本兵の戦いぶりを見ていました。
欧米人が日本軍に蹴散らされている様子を。
欧米人は、長いこと東南アジアの人々を苦しめてきました。
東南アジアの人々は何度か反乱もしてみたのですが、そのたびに失敗していました。
その欧米の白人たちが、自分たちの目の前で、日本軍に敗れ、逃げたり捕虜になったりしているのです。
しかも、アジアの同じ人種、日本人に、たった半年で。
これそ、東南アジアの人にとっては「奇跡」なのです。
彼らは日本軍の奇跡から学びました。
大東亜戦争が終わってから、フランス、イギリス、オランダ軍は再びこの地域を植民地化しようと戻ってきました。
しかし、現地の人々は立ち上がりました。
独立のために戦うことを決心したのです。
日本は、日露戦争で、有色人種に夢と希望を与え、大東亜戦争ではからずも白人の植民地支配を終わりにさせるきっかけを作ったのです。
もし、日本が世界に存在しなかったら、世界は今ごろどうなっているのでしょう。
きっと、欧米の白人はいまだに世界中を支配しているでしょう。
有色人種はしいたげられ、奴隷のようなあつかいを受けているでしょう。
私たち日本人の祖先は、戦争で大きな犠牲をはらいました。
しかし、日本が生き残ろうと戦った二つの戦争は、「大きな犠牲はあったが、人類の歴史を大きく前進させた」。
この事実も、現在の私たちは、もっと自覚してもいいのではないでしょうか。
未来に夢を託す
日本は世界の歴史を変えました。
日本が存在したからこそ、多くの植民地が独立できました。
世界の科学の発展に貢献してきました。
それは今までの日本人のがんばり。
これからは、私たちや皆さんの番です。
皆さんの子供たちや孫たちの番です。
世界の食料問題とエネルギー問題を日本人が解決。
最後には、宗教問題の解決に貢献。
そんな国になるように、今いる私たちは努力していきましょう。
また、未来の日本人にも夢を託していきましょう。
それを可能にするのは、やはり「教育」なのだと思います。
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大川半左衛門
昭和34年生まれ。昭和57年より静岡県田方地区の小学校を歴任。所持教員免許状:小学校教諭、中学・高校教諭(数学・英語・中国語)。教育奨励論文:静岡県(平成7)、静教弘(平成9)、はごろも(平成11)、いずれも優良賞