過去には、なにひとつ起こっていません。
起こったのは「いま」です。
未来には、なにひとつ起こりません
すべては「いま」、起こるのです。
時間は幻だとさとることです。
過去も未来も幻です。
時間は、ちっとも貴重ではありません。
時間は幻だからです。
「いま」こそが、ほんとうにかけがえのないものです。
時間に、つまり「過去と未来」に焦点を当てるほど、もっとも貴い「いま」を見失っています。
なぜ、「いま」が一番貴いのかというと、それが「唯一のもの」だからです。
存在するのは、それだけです。
永遠の「いま」こそが、わたしたちの人生のすべてがくりひろげられ、内包された空間であり、唯一の現実です。
「いま、この瞬間」が人生なのです。
人生は「いま」です。
わたしたちを、思考の世界から超えさせてくれるのは、「いま」という時だけです。
「いま」だけが、時間とかたちのない「大いなる存在」につながれる、唯一の時です。
エックハルト・トール