「私は霊力の証を見た」モーリス・H・テスター

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私は霊力の証を見た―奇跡の心霊治療

 

祈りとは

祈りとは、神への語りかけである。

真の祈りの言葉は一つしかない。

「御心の成就されんことを」

これだけである。

神には全てが知れている。

あなたにとって今何がいちばん大切かは、神には分かっている。

だから、ひたすらに神の恵みに感謝し、御心の命ずるがままに生き、置かれた境遇の自分にとっての意義を、理解しようと努力することである。

 

神が与える試練

人間の悩みの大半は、みずからが引き寄せているものだ。

つまり悩みとして受けとめているにすぎない。

実際は悩みでも何でもないことなのだ。

といっても、人間に悩みや苦しみは確かにある。

しかし、それは悩みではなくて、神が与える試練なのだ。

どう対処するかで、あなたの真価が問われる重大な時なのだ。

 

神は人間を深みに連れて行くことがある

おぼれさせようとするのではない

魂の洗濯をさせるためだ

くじけてはいけない。

勇気をもって事に当たることだ。

なぜこんな目に、という疑問をもつということは、あなたが真理を求めようとしはじめた一つの表れでもあるのだ。

 

人間とは何か

人間は肉体と精神とスピリットの三つの要素から出来あがっている。

この地上を旅するための道具にすぎない肉体、その肉体をコントロールするメカニズムとしての精神、その肉体と精神の両者に生命を賦与し、一個の生命体としての存在を与えているスピリット、この三つである。

スピリットこそあなた自身である。

地上においては、そのスピリットが肉体と精神をまとって生活しているのである。

死に際して消滅するのは肉体だけである。

スピリットは絶対に死なない。

『自分』は絶対に失くならないのである。

つまり究極のあなたという存在はスピリットそのものであり、それが肉体という物質を通して、地上生活を自分で表現している。

そのスピリットこそあなたなのである。

 

この世に生まれて来る理由

スピリットは常に進化を求めて活動している。

このためには経験と教育と悟りが必要である。

地上というところは、地上でなければ得られない特殊な体験を提供するところである。

基礎的な教育を授ける場である。

あなたがこの地上に来たのは、その教育を受けるためである。

あなたの魂の進化の今の段階で必要とする苦難と挑戦のチャンスを求めてやって来たのである。

苦しみ悩んで、はじめて霊的に成長し、苦難を乗り越えるだけの力が身につくのである。

 

地上生活の意義

地上の人間には、二つの大きなハンディキャップがある。

一つは無明。

要するに真理を悟れずにいることである。

この世に来るのは、その悟りに向けて必要な体験を積むためである。

無明から解脱するまでは、そのハンディキャップによる障害は避けられない。

 

もう一つは肉体的制約である。

頑健な身体をもって生まれる人もいれば、生まれつき虚弱児だったりする。

肌色も違えば背丈も違う。

頭脳明晰である場合もあれば、精神薄弱児だったりする。

しかし、そうした様々な条件下においても、霊的に、知的に、そして身体的に自分に具わったものを最大限に活用することが、地上に生を享けたそもそもの目的であり、そこに地上生活の意義がある。

 

死とは冒険

死ぬということは大変な冒険だ。

この世からあの世への旅立ちをあなたはどう準備するか。

実際は、「死」と呼ばれている旅立ちまでの「人生」こそが準備なのだ。

その人生についてのガイドがほかならぬ霊的真理だ。

死後どのようなコースをたどるか、霊界とはどんなところか、どういう心がけで生きれば良いかについては多くの本が出ている。

ただし、一つだけ分からないことがある。

いつ死ぬかということである。

実際には寿命は決まっている。

霊的にはそれがわかっている。

しかし、脳を通じての意識にはそれが分からないようになっている。

霊界への旅立ちはいつ始まるか、誰もわからない。

われわれがなすべきことは、いつ死んでもいいように心の準備をしておくことだ。

毎日を今日が最後かも知れないという覚悟で生きることだ。

一日一日を大切に生きる

過去はいろいろと教えてくれている。

過去の体験によって、あなたは道徳的にも霊的にも成長した。

同時にあなたの間違っている点も教えてくれた。

因果律の働きも教えてくれた。

だから過去には大いに感謝しなければならない。

良いことや楽しいことだけを、忘れないようにすることだ。

未来はまだ来ない。

どんなものをもたらしてくれるかは誰にも分からない。

大いなる未知、すばらしき冒険、それが未来だ。

そのどこかで死が待ちうけている。

わかっているのは現在だけだ。

今日は正真正銘の今日だ。

その今日という時を精一杯生きることだ。

明日のことを思い煩ってはいけない。

神を信じ 一日一日を大切に生きよ

死に備える現在の生き方の心得はこれしかない。

過去の教訓のもとに現在に最善を尽くすのだ。

 

一日の終わりに神に感謝

一日が終わったら、無事に終わった一日を神に感謝する。

二度と同じ日は来ないであろう。

明日はまだ来ない。

もしかしたら、あなたには明日という日はないかもしれない。

今夜でおしまいかも知れない。

それは分からない。

はっきりしていることは、いつかは死ぬということだ。

だから一日一日をこれが最後と思って大事に生きることだ。

悔いなくこの世を後に出来るように。

 

霊的成長への旅

人生を達観すると、あなたの心身を蝕んできた挫折も蓄財も欲望も嫉妬も後悔も、ことごとく無意味であることに気づく。

今日かぎりそうした低級な感情と決別し、平静と愛と同情心と理解と寛容と笑いの人生に置き替えることだ。

永遠の生命に目覚めることこそ人生の万能薬である。

すべての心身の病を癒すだけでなく、予防にもなる。

しょせん地上は、宇宙学校の幼稚園にすぎない。

せいぜい気ラクに明るく、心にゆとりをもって生きることだ。

そう悟った今夜から、あなたの霊的成長の旅が始まる。

 

 

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モーリス・テスター(Maurice H. Tester)
本業は経営コンサルタント。 心霊治療は週三日を自宅で、一日をロンドンの事務所で行っていた。1986年没。

 

 

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