私たちは、生かされています。
そのことを、本当に自分でとらえることができたら、きっと人生観が大きく変わると思います。
そのときに心から「おかげさま」って気持ちが出てくる。
それが「いまここ」に戻ってくる秘訣です。
「いまここ」っていうのは、ありがたいことなのです。
すでにすべて得ている
実は私たちには、すべてがあるんです。
すでに、すべて得ている。
いま与えられているものを見たとき、それはもうすでにゴールなのです。
いつか幸せになろうと思っていたそのゴールが、「いま」あったということなんです。
これが唯一幸せになる方法です。
幸せっていうのは、「いまここ」にありますから。
特別であることをやめる。
悟りっていうのは、聖人になることではありません。
当たり前の人間になることなんです。
自分が当たり前であるということを、心の底から受け入れることなんです。
通常我々は、自分が当たり前じゃないと思っている。
その特別さを超えることなんですよ。
自分は取るに足らない本当にありふれた、ごくありふれた存在だっていうことを心から認め、評価せずに受け入れることです。
でもそれをとことん感じると、同時に自分というものはとてつもなく偉大で、時空を超えた「神」「仏」そのものだったんだってわかります。
「いまここ」を生きること
「いまここ」を生きていくこと。
もっと静かに、すべての出来事を一切の評価を捨て、あるがままにただ受け入れ、見つめている状態です。
私たちはあらゆる出来事を評価判断して、決めてしまいます。
絶え間なく裁いているチェック機構をはずして、安心してあるがままの「いま」を超客観的に味わっている状態、それが「いまここ」なんです。
それを禅では「無心」といいます。
一切心でとらえていない、
一切頭でとらえていない。
ただ受け入れている。
もうすでに救われている
もうあなたはゴールにたどり着いている。
すでに救われている。
もともと救われていたんです。
もともと救われてる私たちが、わざと迷った夢を見ているんです。
だから何が起きても大丈夫です。
何が起きようと救われているから、いささかも傷つかないし、
これからもずうっとそうですから。
いつもヒントをくれている
私たちを護ってくれているその存在は、いつもヒントをくれているんです。
あなたがいまどうしたらいいかっていう、愛あるメッセージが常に降りてくるんです。
そしていつもベストの出来事を、あなたに用意してくれている。
いままでもずっとそうです。
これからもずっとそうです。
あなたの現実がどう見えようと、それはあなたにとってベストなことなんです。
これからもそうです。
見方をちょっと変えれば、その環境や出来事は、あなたを成長させるために、あなたをもっと豊かにするために起きている、
それを受けとめていく、受け入れていくという、その態度が幸せの基本です。
(文庫)阿部敏郎の「いまここ塾」 (サンマーク文庫) | ||||
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阿部 敏郎
http://abetoshiro.ti-da.net/
1953年、静岡県浜松市に生まれる。1975年、シンガーソングライターでデビューし、幅広い活動を続ける。まったくの唯物論者だった31歳の時、突然霊的インスピレーションが訪れ、その翌日、すべての仕事を辞めて真理の探究を始める。1989年、奈良県奥吉野の天河神社に奉公した後、臨済宗大本山方広寺にて、禅僧と共に心の学校「いまここ塾」を開校。現在、各地で開催する講演会は常時満席。自身のブログは月間130万アクセスを超える。