窮地に立つということは、身をもって知る尊いチャンスではあるまいか。
得難い体得の機会ではあるまいか。
そう考えれば、苦しいなかにも勇気が出る。元気が出る。
思い直した心のなかに新しい知恵がわいて出る。
そして、禍い転じて福となす、
つまり一陽来復、
暗雲に一すじの陽がさしこんで、
再び春を迎える力強い再出発への道がひらけてくると思うのである。
松下幸之助
人間はもっとも苦しい状況にあるとき、最大の力を発揮できます。
何もかもがつらく苦しいときは、大いなる源につながる絶好のチャンスなのです。
直感の声に素直にしたがい、大いなる力にすべてを委ねれば、答えは必ずかえってきます。
一陽来復、陰が極まれば陽に転ずるがごとく、苦しみを極めれば、一転して、まばゆい光が降り注いでくるのです。
松下幸之助「道をひらく」