「ライフ・レッスン」エリザベス・キューブラー・ロス

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わたしたちは自分にあたえられたレッスンを学ぶために、地上に生まれてきました。

そのレッスンとは、愛、恐れ、時間、力、喪失、幸福、人間関係、真の自己に関する基本となる、宇宙の普遍的な真実のことです。

最悪の事態に直面したときに、人間は成長します。

状況が最悪になったときにこそ、最良のものをみいだすことができるのです。

そのレッスンの本当の意味がわかったとき、幸福で意味のある人生も見出すことができるのです。

 

あなたの本質はもっとも純粋な愛であり、壮大ともいえる完全性です。

あなたは自分を癒し、自己がだれであったのかを思い出すために、地上に生まれてきたのです。

愛のレッスン

愛こそが、人生の中でただひとつの真実です。

愛は幸福の源泉であり、われわれの内部にあるいのちとを結ぶエネルギーです。

愛は、真にあたえることのできる唯一のものです。

自己のたましいを育み、自分自身への慈しみのこころをもつことこそが、本当の愛への第一歩です。

愛はあらゆる障壁を、とりのぞくことができます。

愛は神的な経験であり、聖なるものです。

愛はわれわれの周囲にあり、望めば手にすることができるのです。

 

明け渡しのレッスン

人は自分を明け渡すことによって、限りない平和をみいだすことができます。

人生はなるべくしてなるということに気づけば、自然に肩の力がぬけてきます。

なぜこんなことが起こるのかと、疑問に思うときもあります。

しかし宇宙は、困難な状況をあたえることで、人間を癒そうとしているのです。

自分を明け渡す方法は、手を放せばいいだけです。

自分の願望イメージをすて去り、宇宙がもたらしているものを受け入れることです。

宇宙を信じることを学び始めたときに、初めて本当のリラックスが訪れます。

 

人生には、自分ではどうしようもない事態に、巻き込まれるときがあります。

自分を明け渡す必要があるのは、そのようなときです。

安心できないとき、それが明け渡すときです。

行き詰まったとき、それが明け渡すときです。

 

これまでの人生を振り返ってみて、最高の瞬間、最大のチャンスは、思いがけないところからきたのではないでしょうか。

人生とはそのように展開するものなのです。

 

許しのレッスン

許しは、苦痛や傷を癒す方法であると同時に、再び他者と自己とを結びつける方法です。

人はだれでも傷ついたことがあります。

そして、他人を傷つけたことがあるはずです。

問題は、その傷をを忘れようとしないところにあります。

許しが必要とされる理由はそこにあります。

許すことによって、本当の自己に戻るための自由を得ることができるのです。

許しとは、毎日つづけていく精神のトレーニングです。

精神的/霊的生活の保守点検作業のようなものです。

許すことによって平和がえられ、愛が維持できるのです。

 

最終レッスン

最初から最後まで、人生は学校です。

ひとりひとりに必要な試験が課せられています。

学べる限りのことを学びきったとき、ほんとうの家に帰ることができます。

 

喪失は「何が大切なのか」、愛は「本当の自分とは何か」を教えてくれます。

恐れ、怒り、罪悪感、忍耐、時間でさえ、偉大な教師になりうるのです。

自己の真の姿を知ることが、一番大切なのです。

 

いまの人生と同じ人生は、二度と手にすることはできません。

今回の生かぎりです。

いまこそ、それを、しみじみと見てほしいのです。

 

ライフ・レッスン (角川文庫)

エリザベス・キューブラー・ロス,デヴィッド・ケスラー 角川書店 2005-08-25
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by ヨメレバ

エリザベス・キューブラー・ロス(Elisabeth Kubler-Ross)
医学博士、精神科医。ターミナルケア(終末期医療)、サナトロジー(死の科学)のパイオニア的存在であり、その成果をまとめた著書『死ぬ瞬間』は世界的ロングセラーとなった。また、はじめてみずからの人生を綴った『人生は廻る輪のように』(角川書店)も大きな話題を呼んでいる。アリゾナ州在住。2004年8月24日永眠する。

デーヴィッド・ケスラー(David Kessler)
ホスピス・ケアのスペシャリスト。数百人の終末期患者と時を共にしてきた。著書にマザー・テレサに絶賛され、11ヵ国語で出版された「The needs of the Dying」がある。ロサンゼルス在住。

 

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