「生きがいの創造[実践編]」飯田史彦

LINEで送る
Pocket

 

生きがいの創造 [実践編]悩み苦しむ人をどのように導くのか

 

人生とは、学びの場なのです。

学びの材料には、苦しい体験だけでなく、楽しい体験も含まれています。

大いに遊んだり、気持ちの良いことをしたり・・・

肉体を持って物質世界に生まれて来なければ味わえないような、さまざまな体験を通じて、人間は視野を広げたり、思索を深めたりしながら、成長するのです。

いかなる体験であっても、学びの材料にして成長することが、人間として生まれた者の使命であるということです。

使命というのは特殊なものではなく、日常の生活を通じて、きちんと体験し、学び、成長することこそが、使命というわけです。

 

信じることに挑戦する

人間が、この物質世界に生まれてくる、その目的とは信じることに挑戦するためです。

辛く悲しい感情を体験し、乗り越えていくことこそが、人間として生まれていく、主な目的なのです。

その体験を通じて不信感を克服し、自分以外のあらゆる存在を信じることに挑戦しながら、魂は自らを成長させ、ますますまぶしく輝けるようになるのです。

信じることに挑戦するのが、生きる目的であり、物質世界に生まれていく意味なのです。

そのようにして、お互いに悪役を演じ合い、裏切ったり裏切られたりしながら、人は学び合い、成長させ合うのです。

 

神様・仏様とは

「神様・仏様」とは、宇宙の正体であり私たちの故郷でもある、「成長を志向する無境界かつ無限界の普遍意識」としての「精神宇宙」のことです。

精神宇宙の構成要素であると共に、常に精神宇宙と「つながって」いる、私たちひとりひとりが、「神様・仏様」でもあるのです。

「精神宇宙」は万物の創造主であり、私たちを成長させて幸福へと導こうとしてくださっています。

精神宇宙が、直接に、私たちを幸福にしてくださるわけではありません。

私たちに「試練」を与え、試練を通じて私たち自身が学び、成長することによって、私たちが自ら「真の幸福」の意味を見出すことができるように仕向けてくださっているのです。

 

「死」を通じて学ぶ

「死」を通じて学ぶことは、人間として生きる大きな目的のひとつです。

私たちの正体である「意識」は、精神宇宙の一部であるため、精神宇宙が存在する限り、消滅することはありません。

しかし、その精神宇宙が生み出した、この物質宇宙では、過去から未来へと流れる「時間」の中で、しだいに肉体が機能を失っていき、やがては死という現象を迎えます。

だからこそ、物質としての肉体を通じて学べる、「死」という貴重な体験を味わうために、わざわざ物質宇宙に生まれてきているのです。

人生とは、人間として修行をすることを選んだ「あなたという意識」が、効率よく学びを積むために計画した、試練の組み合わせ、つまり「問題集」です。

 

運命とは

運命とは、「人生において予定通り順調に現れてくる、試練や出会いなどの大きな出来事」のことを言います。

運命、つまり「人生という問題集」そのものは、生まれた後になってからは、もう自由に変えることはできません。

しかし、その運命に出会った時にどのような言動を取るかによって、自分の意思で、その後に進む道を選び取ることはできるのです。

そのようにして、結果的には、知らないうちに、「今後の人生で直面すべき運命」を、自分で選んでいるのです。

その意味では、運命は、「変えられないけれど、選ぶことはできる」と言えるでしょう。

試練は、あなたを今回の人生で成長させ、結果的に「幸福」へと導くために、必要不可欠なんです。

だから、あなた自身が、自分に与えて生まれてきたんです。

試練の乏しい人生には、大きな成長もありませんから、あなたは本当に、素晴らしい人生を計画してきたんですよ。

 

人生という問題集

自分で計画した、人生という問題集は、どんな理由があったとしても、途中で投げ出してはなりません。

人生では、自分に解ける問題しか用意していないのですから、自信を持ってチャレンジすれば良いのです。

人生で出会う大きな試練は、自分で自分に与えたのですから、手を伸ばせば必ず届く、ちょうど良いレベルの問題ばかりなんです。

目の前にある試練が、つらければつらいほど、悲しければ悲しいほど、大きな挑戦であればあるほど、「自分は、これほどの問題を解くに値する、素晴らしい人間なのだ」ということを、証明しているのです。

 

 

生きがいの創造 [実践編]悩み苦しむ人をどのように導くのか (PHP文庫)

飯田 史彦 PHP研究所 2014-03-05
売り上げランキング : 16231

by ヨメレバ

飯田史彦
http://homepage2.nifty.com/fumi-rin/
1962年、広島県生まれ。経営心理学者、カウンセラー、音楽療法家。1990年より19年間、国立大学法人・福島大学経済経営学類の助教授・教授を務め、東北大学大学院、筑波大学大学院などでも開講。2009年3月末で教授職を辞し、社会奉仕施設、「光の学校」を設立。「飯田史彦メンタルヘルス・マネジメント研究所」も開設し、一般企業や医療・福祉・教育機関などの依頼で経営コンサルティングを行いながら、講義CDなどを発表。著書、学術論文・論説など多数

 

 

LINEで送る
Pocket

コメントを残す

メールアドレスは公開されません