私たちの究極の姿は、一度も生まれたことも死んだこともなく、つねに「いまここ」にあり続けている創造主そのものです。
誰ひとり例外なく、あらゆる人は永遠の神そのものです。
私たちの真の姿は、人生に頻繁に発生するいかなる問題も、一網打尽に吹き飛ばしてしまいます。
誰もが最初から救われていて、最後まで守られているのです。
宇宙はあなたという個性を経験したくて、あなたという独自の目覚めを経験したくて、あなたを作りました。
あなたの中で生きているのは、私の中で生きているのと同じ、宇宙そのものです。
私たちは、それぞれが、「大いなるひとつ」なのです。
すべての存在はあなた
それぞれの中で生きている命は、同じひとつの命です。
あなたの周りにいる人たちも、その命は全部あなたと同じものなのです。
言い換えれば、「すべての存在はあなた」ということ。
ですから、あなたが幸福になるためには、ほかのすべての人が幸福でなければならないわけです。
なぜなら、全部が自分ですから。
私たちは見た目や性格の違いに惑わされて、人と自分は違う存在だと強く信じているけど、本当はどの人の中にも、まったく同じものが生きているのです。
ブッダとは流れていること
目覚めてくると、この人生で達成すべきものは、何もなかったのだということがわかります。
何かの実績を残してこそ人生に価値があり、それを残せなければ、自分の人生に価値はなかったということがなくなります。
そういう義務が、何ひとつなくなる。
だから急に気楽になるのです。
誰ひとり、そんな義務をあなたに押しつけていません。
全部あなたが心の中で勝手に決めているということです。
その瞬間その瞬間の、自分の感応がすべてです。
ブッダというのは、流れているということです。
つねに新鮮に、新しい場面に感応することです。
絶対的な愛
宇宙は完璧です。
宇宙が完璧だということは、それを構成している私たちも完璧だということです。
私たちは、「自分は完璧ではない」という夢を見てしまっているだけなのです。
すべては生きていて、つねに動いている。
完璧さも刻々と展開しています。
したがって、目指すべき決められたゴールなんてありません。
私たちはつねに、いま、流れの中にあるだけです。
愛する能力は、自我のレベルを超えたところにしかありません。
自我の愛というのは、必ず何かしらの「取引」があります。
本当の愛というのは、まるで太陽のようにあまねく照らし続ける、存在の質のようなものです。
問題を生み出すもの
何か問題が起きたとき、いちいち問題を解決しようとしなくても、自分の視点を変えることで、問題そのものが消えます。
問題というのは、起きている出来事そのものではありません。
その出来事に対する解釈に不快感がともなう時に、問題として見えてくるわけです。
もしそこに不快感がなければ、その出来事は問題として認識されません。
起きている現実は中立で、いいも悪いもないのですが、それを受け取る側の見方によって、問題にもなり、単なる事実にもなるのです。
私たちは立場や見方によって、独自に判断し、解釈し、こういう問題が起きていますという物語を作っているわけです。
そしてそれをつなげて、人生と呼んでいるのです。
降参する
宇宙の流れに乗り切ると、物ごとがスムーズになってくる。
本来、私たちを生かしている大元は同じで、そのエネルギーはつねにポジティブに働こうするのです。つねに、豊かな方向に。
ただそこに、自我という恐れの結晶のようなものがあって、本来の流れを邪魔するのです。
つまり、いま起きていることをコントロールしようとするわけです。
それが流れを妨げてしまうんです。
その流れを全面的に信頼して、降参して自分を明け渡してしまうと、物ごとは自然に展開していくんです。
大いなる力
大いなるものに、すべて思し召すまま、と心から思えるようになると、大いなる力が自然に作用するようになる。
すると、物ごとは自分でなんとかしようと思っていた時よりも、うまくいくようになる。
それは自分ががんばって努力していた時よりも、ずっとスムーズに展開し、そして豊かなんです。
なぜならば、宇宙の力はすべてを豊かにしようとする力だから。
私たちは愛の使いである
そうすると、生きている目的が、愛、貢献になるわけです。
人の心を豊かにするというのは、本来、大いなるものが持っている力だから。
それをあなたが代行するわけです。
ということは、大いなるものは、あなたの中で生きていく。
あなたを通して、大いなるものが、その力を表現しているわけです。
私たち一人ひとりは、みんな神の使いなんです。
どんな仕事をしていようと、人の心を豊かにしているわけですから。
自分に誇りを持って、内なる大きな力を感じ取れるようになると、その時、自分自身を生きることができるようになります。
大いなるひとつ すべての答えを、すでに私たちは知っている | ||||
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阿部敏郎
http://abetoshiro.ti-da.net/
「いまここ塾」主宰。1953年静岡県生まれ。20歳でシンガーソングライターとしてデビュー。コンサート活動を中心に、ラジオのパーソナリティ、テレビ番組の司会など幅広い分野で活躍。30歳の時、突然の霊的体験を機に現役を引退。奈良県の天河神社に奉公した後、静岡県浜松市の臨済宗大本山方広寺にて、禅僧と心の学校「いまここ塾」をはじめる。2002年、家族とともに沖縄へ移住。現在は、講演、執筆、瞑想伝授などを中心に活動