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「イーグルに訊け ― インディアンの人生哲学に学ぶ」天外伺朗&衛藤信之

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イーグル

アメリカ・インディアンの昔の伝統をたどっていくと、私たちが長いこと忘れていた人類の叡智の結晶が見えてきます。

その叡智はアメリカ建国の精神に多大な影響を与え、フランス革命など世界的な民主化のルーツになっているのです。

 

世界とのつながりを取り戻す

インディアンが儀式の中で、母なる地球とのつながりを強調します。

人間の心理にとって母親は大いなる存在の象徴であり、根源だからです。

子どもの頃、母親からどなられたりされて否定されると、自分は価値ある存在だとか、生れてきてよかったと思えなくなってしまいます。

それが心理的なトラウマになってしまいます。

しかし根本的には、母親に愛されたいという願望は、現実の母親との関係ということではありません。

自分を超えた大いなる何かとつながっていたい、ということの表れなのです。

自分が大いなる存在に守られていること、母なる自然に生かされていることに気づければ、心の安定が得られるのです。

 

自然は語りかけてくれます

おまえはここに存在していいんだよ。
私たちの中から生れた子どもなのだから、安心してここにいなさい。

 

自然の一部として生れた私たちは、それだけで存在価値があり、自然はそのことを教えてくれます。

そのことに気づければ、私たちは本来、決して一人ではないことがわかるはずです。

自分は愛されていない、自分は価値がない、意味がない、自分なんか生れてこなければよかったって思う人たちは、そういう世界とのつながりを見失っているのだと思います。

 

奇跡は自分の中にある

インディアンは「いま生きていることは奇跡なのだ」という考えがしっかり残っています。

だからこそ、彼らは自然に宿る神をとても強く意識して、いつも感謝の祈りを捧げているのです。

彼らは朝起きると、まず生きていることの奇跡をグレート・スピリットに感謝して、一日を始めます。

朝から晩まで感謝の祈りを捧げ続けます。

今朝も太陽が昇ったことに感謝します。

今朝も目覚めたことを感謝します。

今日一日働けることを感謝します。

そもそも生活そのものが、感謝を捧げる儀式なのです。

 

感謝する生き方

今日も太陽が地平線から昇る奇跡
仲間がいる奇跡
仕事がある奇跡
今日も生きぬいた奇跡

私たちは、まさに奇跡のただ中で生きているといえます。

今の私たちにとっては、お金をだしたらある程度欲しいものが手に入るのが当たり前になっています。

当たり前だと思っていることがうまくいかないと、そのマイナスにばかり焦点を当て、「なぜうまくいかないんだ」と腹を立ててしまいます。

すべてが当たり前だと思っている私たち・・・

「ない」というところから出発し、いま生きていることはかけがえのないプレゼントだと考えている彼ら・・・・・・

人生の味わいの深さがまるで違うのではないでしょうか。

 

幸せになる能力とは

日本の自己実現セミナーでは、「どうしたらお金を稼げるか」「成功するか」「社長になれるか」というテーマばかりが多いようです。

自分をとりまく状況が変わらないと幸せになれないという強迫観念があまりにも強いようです。

「幸せになる能力」とは、どんな扱いをうけても、どんな環境にあっても、その中でそこそこ楽しめることではないでしょうか。

成功や自己実現というのは、足りない中で足りていると気づくことではないでしょうか。

そもそも、外側の条件は状況が変われば簡単に失ってしまうものです。

社長であることにしがみついている人は、退職したら社長扱いをしてもらえなくなります。

こうした外側の条件がなくても、どんなときでも幸せになれる、心理的タフさを育てていくことが大切ではないでしょうか。

 

人間も自然の一部

私たちは物事を進めるとき、計画を立てることを当たり前と考えています。

私たちは自分の自由意志ですべてをコントロールできると考えていす。

果たしてそれは本当のことでしょうか。

錯覚にすぎないのではないでしょうか。

目に見えないレベルでは、人間の浅知恵を超えたはるかに遠大な計画があり、大きな流れがあるのです。

その流れにうまく乗っているときは、幸運なハプニングの連続で物事がうまく進むのです。

これを実践している人はまるで「運を味方につけている」ように見えます。

これはまさに、仏教の説く「他力」と共通するのです。

かつての日本では日々の暮らしの中で、なんとなく「大きな力のはからい」を感じていたようです。

 

幸せを見つける「達人」になる

日本人のルーツにも、インディアン的なところがあります。

日本にはかつて八百万の神々がいました。

木や石にもスピリットが宿っていて、その中で人間は調和を保って暮らしていました。

私たちは、自分の国のスピリットを掘り下げ、それぞれの生活の中にある幸せを見つける「達人」になることが大切なのだと思います。

そういう人たちが増えてきたら、社会は変わり、競争は減るでしょう。

画一的な教育から、それぞれの個性を尊重し、それを伸ばす文化に変わっていくはずです。

 

幸福はすぐ隣にある

インディアンから、たくさんのことを学ぶことができます。

単純なことに興味を持つこと。

歩くこと。

笑うこと。

生きていることに感謝すること。

幸福は私たちに発見されるのを待っているこということ。

特別な何かがなくても、幸福は私たちのすぐ隣にあるのです。

 

 

イーグルに訊け―インディアンの人生哲学に学ぶ

天外 伺朗,衛藤 信之 飛鳥新社 2003-10
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天外 伺朗(てんげ・しろう)
http://www.holotropic-net.org/holotropic/
本名・土井利忠。1942年生まれ。大学で電子工学を専攻したのち、ソニー研究所で先端技術の研究開発に携わる。フィリップスと組んだCDの共同開発者、ワークステーションNEWS、エンターテインメント・ロボット『AIBO』の開発責任者をつとめた。その経験をいかして科学技術評論、人材開発論にも健筆を振るう。1997年より、理想的な死に方につながる、光り輝く日々を追求する人たちのためのネットワーク『マハーサマーディ研究会』を主宰

衛藤 信之(えとう・のぶゆき)
http://www.nobuyukieto.com/
1963年生まれ。日本メンタルヘルス協会代表。心理カウンセラー。南カルフォルニアで学んだ人間性中心心理学(人間をデータ化せず多彩なこころの反応をそのまま捉える心理学)を基に、日常に役立つ人間関係スキルのオリジナルプログラムを開発。日本国内でその啓蒙・普及に努める。日本で従来行われている理論中心の心理学に替わり、新しい切り口として実践的に学べるプログラムは、心理学をビジネス面に応用した日本初のプログラムとして評価され、現在までに数多くの企業に取り入れられており、年間約200本の企業講演・社員研修を担当、日本一企業顧問数の多い心理カウンセラーとして全国各地を日夜奔走している

 

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